石窯製作記録 その5

アーチ部分の作成

その1で書きましたように窯の種類のうち四角い窯以外は
アーチ型なりドーム型にレンガを積む必要があります

なぜ天井を丸くする必要があるのでしょうか?

なるほど!と思える説明には出会えませんでしたが・・・

エジプトの時代から窯の天井は丸くなっていたから丸く作っておけ!

なんて説が一番納得でした(笑

私が想像するに・・・
ムシメガネで光を集めて黒く塗った紙を焦がせるように
レンガで反射(蓄熱)した熱が中央に集まるようにした方が効率が良いから?
では無いでしょうか?(勝手な想像です)

横セリレンガ

アーチ部分は通常のレンガを台形に削り下の画像のように並べた時に
円形になるようにする必要があります

左が通常のレンガ、右が台形に削ったレンガ

このレンガを削る作業が異常に大変でホコリも物凄いです

※刃のサイズが250mmくらいある高速カッターにダイヤモンドカッターの刃を
装着すれば削るではなく一気に切れるようですがホコリは同じです

約70個削る必要があり流石に ウーン! と考え込みました・・・

レンガを削って塵肺にでもなったら・・・
と家人に心配されY2型のレンガを購入する事にしました

3,000円ほどする防塵マスクを購入したのでホコリはほぼ完璧に防げますが
本人が感じるより傍から見てる家人の方が驚くほどスゴイホコリなのでしょう

特殊なレンガを使わないと言うコンセプトがこれで崩れましたが

レンガ削って健康を害しても意味無いですからこれは仕方ありません

横セリレンガ Y2型を 三石耐火煉瓦 さんへ注文してから17日後に到着しました
通常注文してから納品まで約20日間掛かるそうです
余裕をもって早めに注文しておきましょう

木枠作成

レンガを縦に積む程度なら木枠無しでもそれなりに積めますが
アーチ部分は流石に木枠が無いと無理です

台形のレンガを並べてお互いが押し合った状態になるのでレンガが落ちません

アーチ型の木枠を作成していきます
一度使ったら捨てる物ですからあまりお金を掛けたくは無いのですが・・・
ある程度しっかりと作らねばならないし・・・
なるべく安い材料で作っていきます

コンパネでアーチの基本を作ります
奥行き70cmなので3枚としました

コンパネのアーチ部分の半径は約36.5cmで作ってあります
なぜならこの上に桟木(13mm厚)がのりベニア(2.6mm厚)が乗るからです

※Y2型のレンガは半径38cmで円が出来るようになっています あい工房 のページを参照してください

曲線に切れるルーターとかジグソーがあれば加工が簡単ですが
そのような工具を持ち合わせていないので丸ノコでちょっとづつ切って行き
残りの2?3mmをカンナで削りました

出来上がったコンパネを2×(ツーバイ)材の板で連結しベースにします

桟木を打ち付ける

ホームセンターで見て歩きましたが
杉の桟木が一番安かったです180cmの長さで1本55円でした

※一束(20本)単位でしか打ってなかったので結局高くついたかも(笑

桟木をインパクトドライバーを使ってビス止めしていきます
桟木の幅は桟木の厚み(約13mm)にして行きました
たまたま隙間が開く事もなく全部の桟木が丁度良い具合に収まりました

桟木まで完成

桟木が打ち終わった状態です

ベニア貼り

曲線にあわせてベニヤ板を無理矢理に曲げて釘で打ちつけて行きます
予め曲線の寸法を測っておいてベニアを切っておきましょう
ベニヤ板を1枚で購入した場合(90cm×180cm)
短い辺には曲がりますが長い辺に曲がり辛いのでホームセンターで
切った物を購入される場合は実際に曲がるかどうか確かめてから
購入しましょう

実際においてみる

秘密兵器のツカ

木枠はこんな物で支えてあります

※ホームセンターでツカを扱っている場所にあったのでツカの一種だと思います

ネジになっている部分を左右に回すと台が上下します
レンガを積み終わったらネジを回して木枠ごと下げて引き抜く作戦です

この木枠の上にYセリレンガを積んで行きますが
注文したレンガが到着するまでの間作業は暫くお休みになりました